大阪市で遺産相続・遺言に強い

30分無料相談予約

06-6484-6364

平日9:00~18:00

遺産分割中のNG 行為や注意点は?相続弁護士が解説

公開日:2026.06.29
最終更新日:2026.06.29

相続が発生すると、遺された財産をどのように分けるかを決める「遺産分割」の手続きが始
まります。遺産分割が完了するまでは行ってはいけない行為や、行うと不利益になる行為が
あります。
このページでは、遺産分割の一般的な流れを整理したうえで、手続き中や調停中に避けたほ
うがよい行為、トラブルになった場合の対応、相手方と直接やりとりをしたくないときの方
法について解説します。

1. 遺産分割の流れ

遺産分割は、おおむね次のような流れで進みます。全体像を把握しておくことで、それぞれ
の時点での注意点が分かりやすくなります。

1-1. 相続人と相続財産の確定

まず、亡くなった方(被相続人)の戸籍を出生から死亡までさかのぼって取得し、相続人が誰
であるかを確定します。あわせて、不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金通
帳の写し、取引履歴などを集め、遺産の内容を調査します。

1-2. 遺言書の有無の確認と検認

被相続人が遺言書を残していないかを確認します。自筆証書遺言や秘密証書遺言が見つかっ
た場合には、家庭裁判所で「検認」という手続きが必要です(民法 1004 条 1 項)。検認は、
遺言書の状態を保全し、偽造・変造を防ぐための手続きで、遺言の有効性そのものを判断す
るものではありません。公正証書遺言については、検認は不要です。

1-3. 遺産分割協議

遺言書がない場合や、遺言書の内容と異なる分け方を希望する場合には、相続人全員で話し
合いを行います。これを「遺産分割協議」といいます。全員の合意が成立したら、遺産分割
協議書を作成し、各相続人が署名押印し、実印の印鑑登録証明書を添付します。協議書は、
不動産の相続登記や預貯金の解約など、その後の手続きでも使用します。

1-4. 遺産分割調停

協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てます。調停は、調
停委員が当事者双方から個別に事情を聴き、資料を確認しながら、解決案を提示していく話
し合いの手続きです。1 か月に 1 回程度の期日が複数回行われることが多く、事案によって
は 1 年以上かかることもあります。

1-5. 遺産分割審判

調停で合意に至らず不成立となった場合は、自動的に「遺産分割審判」に移行します。審判
では、裁判官が相続人の主張や提出された資料、法律や先例に基づいて遺産の分け方を決定
します。審判の内容には法的拘束力があり、従わない場合には強制執行の対象となることも
あります。

2. 遺産分割中にやらないほうがいいこと

2-1. 遺産分割手続き中の NG 行為

遺産の預貯金を勝手に引き出して使う
相続が始まった後の被相続人名義の預貯金は、遺産分割が成立するまでの間、共同相続人が
共有する財産として扱われます。これを一人の相続人が勝手に引き出して私的に使ってはい
けません。通常は、被相続人が死亡した時点で、銀行からも口座の入出金を停止されます。
なお、生活費などで必要な場合には、各共同相続人が単独で一定範囲まで払い戻しを受けら
れる制度があります(民法 909 条の 2)。

遺言書を勝手に開封する
遺言書を見つけても、その場で開封してはいけません。封印のある遺言書は、家庭裁判所に
おいて相続人またはその代理人の立ち会いがなければ開封できないと定められています(民
法 1004 条 3 項)。これに反して家庭裁判所外で開封した場合は、5 万円以下の過料に処され
ることがあります(民法 1005 条)。
勝手に開封したことで遺言が直ちに無効になるわけではありませんが、検認を経ていない遺
言書では、不動産の相続登記や預貯金の解約などの手続きを受け付けてもらえません。
また、勝手に開封したこと自体が、遺言を偽造や変造したと疑われる原因にもなります。
なお、実際に遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した場合には、相続人の資格を失います(民
法 891 条 5 号)。
遺言書を見つけた場合は、封を切らずにそのままの状態で保管し、速やかに家庭裁判所へ検
認を申し立てるのが正しい対応です。

遺産を処分する
被相続人が所有していた不動産を勝手に売却する、自動車を自分名義に変更して使う、貴金
属や家財道具を処分するといった行為も避けるべきです。これらは、遺産の隠匿などを疑わ
れて遺産分割協議がスムーズに進まなくなる原因になります。

2-2. 遺産分割調停中の NG 行為

調停は話し合いの場とはいえ、裁判所の手続きの一環です。次のような行為は、ご自身の主
張を弱める結果につながりかねません。

調停の無断欠席
調停は任意の話し合いなので、欠席したからといって直ちに罰則があるわけではありませ
ん。しかし、欠席を続けると、調停委員や裁判官から「話し合いに応じる意思がない」と判
断され、ご自身に不利な方向で手続きが進むおそれがあります。
調停が不成立となれば自動的に審判に移行し、裁判所が法律に基づいて分割方法を決定する
ことになります。審判では、主張していない事実は考慮されません。その結果、本来主張す
れば認められた可能性のある寄与分や特別受益といった事情が考慮されないことになりま
す。
やむを得ず出席できない場合は、期日の変更を申し出たり、電話会議システム等の利用を相
談したりと、事前に裁判所に相談することが必要です。

嘘の情報を話す
調停委員に対して、遺産の内容や生前の状況について事実と異なる説明をしてはいけませ
ん。調停は当事者双方の主張をすり合わせていく手続きであり、調停委員は提出された資料
と各当事者の説明の整合性を確認しながら進めます。
後で通帳の写しや登記事項証明書、贈与契約書などから虚偽が明らかになれば、自身の主張
全体の信用を失います。調停委員の心証が悪くなれば、本来認められるはずの主張まで通り
にくくなるおそれがあります。不利と思われる事情であっても、早めに整理して正確に伝え
るようにしましょう。

自分の主張のみを押し通す
遺産分割調停は、裁判のように裁判官が白黒を決める手続きではなく、相続人全員の合意を
目指す話し合いの場です。「自分の言い分がすべて正しい」という姿勢で一歩も譲らない
と、話し合いは進まず、調停が不成立となって審判へ移行する可能性が高まります。
審判では、法定相続分を中心とした判断が中心となり、感情的な事情や家族間の経緯は考慮
されません。譲れない部分と譲ってもよい部分をあらかじめ整理し、落としどころを意識し
て交渉する姿勢が重要です。

感情的な主張に終始する
兄弟姉妹間の過去のやりとりや、親の介護をめぐる不満など、感情的な事情を訴えたい気持
ちは理解できますが、調停の場では法的な観点から整理された主張が求められます。
それらの不満が法律上どのような意味を持つのかを整理して主張する必要があります。
寄与分や特別受益といった主張には、裏付けとなる資料が必要です。感情の表明だけに終始
すると、その事実は存在しないものとして扱われます。

事前準備をしない
調停期日は 1 回では終わらず、通常は 1 か月に 1 回程度のペースで進行します。期日ごと
に論点が整理されていくため、次回までに何を準備するかをその都度確認し、必要な資料の
収集や主張書面の作成を行っておくことが必要です。
準備不足のまま出席すると、調停委員からの質問に答えたり、要望を伝えることができず、
無駄に期日が過ぎてしまうだけでなく、主張自体が存在しないものとして手続き終了となる
可能性もあります。

3. トラブルになってしまった場合はどうする?

相続人同士で感情的な対立が生じた場合や、一部の相続人が話し合いに応じない場合には、
次のような選択肢があります。
まず、ご自身だけで対応するのが難しいと感じた段階で、弁護士などの専門家に相談するこ
とが有効です。早い段階で法的な見通しを把握しておくことで、不利な合意をしてしまった
り、放置をしてより複雑なトラブルになることを防ぐことができます。
次に、話し合いで解決が見込めない場合には、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てます。
調停では調停委員が間に入るため、当事者同士が直接顔を合わせずに話を進めることができ
ますし、感情的な話し合いから法的な話し合いに移行できる可能性があります。

4. 直接連絡を取りたくない場合

相続人の中に疎遠な方や感情的な対立がある相手がいる場合、直接やりとりをすること自体
が大きな負担になります。このような場合には、弁護士に交渉を依頼することで、相手方と
の連絡窓口を一本化することができます。
弁護士を代理人として選任すると、相手方からの連絡はすべて弁護士宛てに届くようにな
り、ご自身の自宅や携帯電話に直接連絡が来ることは原則としてなくなります。相手方にも
弁護士がついている場合は、弁護士同士のやりとりに限定されるのが通常です。書面のやり
とりや電話対応といった心理的な負担が軽くなり、冷静に判断する余裕が生まれます。
なお、弁護士以外の人が報酬を得て他人の法律事務を代理することは弁護士法で禁止されて
おり(弁護士法 72 条)、調停や裁判の代理人になれるのは弁護士だけです。

5. 遺産分割のお悩みは当事務所にご相談ください

遺産分割は、民法や家事事件手続法など複数の法律が関わる手続きであり、判断を誤ると取
り返しのつかない不利益を被る可能性があります。
当事務所では、遺産分割協議の段階から調停・審判まで、ご依頼者の状況に応じたサポート
を行っています。「そもそも何から始めればよいかわからない」という段階のご相談でも構
いません。ご自身の状況を整理し、取り得る選択肢と見通しをご説明いたします。遺産分割
でお悩みの方は、お早めにご相談ください。

まずはお気軽にご相談ください

30分無料相談予約

無料相談の流れ

1.電話またはメールで相談予約

まずは、お電話・メールにて、あなたの相続のお困りごとをお伺いいたします。そのうえで、ご相談日時をご予約いただきます。

2.ご相談・費用のお見積り

弁護士がご相談にお越しいただいた方のお話をお聞きした上で、とるべき戦略と今後の見通しについてご提案いたします。費用のお見積りもいたします。

3.ご契約・サポート開始

サポート内容、費用にご納得いただければ契約締結になります。契約後は問題解決に向けて、サポートをさせていただきます。

30分
初回相談
無 料

お気軽にお電話ください

06-6484-6364

平日9:00~18:00

無料相談のご案内・ご予約はこちら