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遺産分割調停とは?必要な手続き・費用やしてはいけない行動について弁護士が解説

公開日:2026.03.09
最終更新日:2026.03.09

遺産分割調停とは?

遺産分割とは、被相続人(亡くなった方)が残した財産について、相続人全員で分け方を決める手続きです。
通常は、相続人同士の話し合いで決める「遺産分割協議」によって行われます。

しかし、

分配方法について意見が対立する
一部の相続人が話し合いに応じない
直接顔を合わせたくない事情がある

などの理由から、協議が成立しないケースもあります。

このような場合に利用されるのが遺産分割調停です。
遺産分割調停は、家庭裁判所において、裁判官と調停委員を介して遺産の分け方を話し合う手続きです。

調停はあくまで話し合いによる解決を目指す手続きであり、法律の枠組みを踏まえつつ、事情に応じた柔軟な解決が可能です。ただし、相続人全員の合意がなければ成立せず、合意に至らない場合は審判手続へ移行します。

遺産分割協議との違いは?

遺産分割協議と遺産分割調停はいずれも「話し合い」による解決を目指しますが、裁判所が関与するかどうかに大きな違いがあります。

共通点

・相続人全員が参加する必要がある
・相続人全員の合意がなければ成立しない

相違点

・遺産分割協議では、当事者同士のみで話し合うため、感情的な対立が生じやすくなります。
また、合意内容が履行されない場合には、改めて法的手続きを取る必要があります。
・遺産分割調停では、裁判所が関与するため、主張や争点が整理されやすく、感情的な対立を避けて、現実的な妥協点を探りやすいという特徴があります。
また、調停が成立すると調停調書が作成され、強制執行が可能となります。

遺産分割調停の流れ

遺産分割調停を行う場合には次のような流れになります。
調停申立 管轄の家庭裁判所に調停申立書を提出します。
(本人が申立てを行う場合には、記載内容について裁判所から補正を求められることがあります。)
期日の指定 裁判所から連絡があり、初回期日の調整がされます
1~2か月程度先の日程になることが多いです
相手方への通知 裁判所から相手方に初回期日の呼び出し通知が送達されます
調停期日 当事者が裁判所に集まって話し合いをします
全員が顔を合わせて話し合うわけではなく、最初に調停委員(2名)+申立人が部屋に入って事情や希望を説明し、入れ替わりで調停委員(2名)+相手方が入って事情や希望を説明します。これを2回ほど繰り返して1日の期日が終わります。
期日の回数は3回~10回くらいです(回数は調停の流れによって変わってきます)
合意が成立した場 調停調書が作成されます
調停調書を使用して預貯金の解約や相続登記をできるようになります
合意が成立しない場合 審判に移行します

遺産分割調停の申立手続

管轄の家庭裁判所に申立書を提出して申し立てます。
管轄(提出先) 相手方の住所地の家庭裁判所(相手方が複数いる場合にはそのうちの1人の住所地になります)

必要書類 調停申立書

当事者の住所・氏名などを記載します
裁判所用1通+相手方の人数分の枚数を用意します。

戸籍一式

被相続人の出生時から死亡時までの連続した戸籍と相続人全員の現在戸籍が必要になります。
兄弟姉妹や代襲相続人がいる場合にはさらに必要な戸籍が増えます。

住民票

申立人と相手方全員の住民票が必要になります

遺産に関する資料: 預貯金通帳、残高証明、不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書など、遺産の内容や価値が分かる資料を添付します

遺産分割調停にかかる費用

遺産分割調停を行う場合に必ず必要になる費用は次の通りです。
・収入印紙:1,200円
・郵便切手:数千円分(裁判所ごとに異なるので申し立ての都度HPで確認します。)

弁護士に依頼した場合には次の費用が必要になります(当事務所の場合)
・着手金:33万円
・成功報酬金:獲得した財産の15.4%
・期日日当:調停期日毎3.3万円

遺産分割調停時のNG行動

遺産分割調停で絶対にやってはいけない行為があります
裁判所は、調停に不誠実な行動に対してはかなり厳しい態度をとります。裁判所に対して誠実な行動を取るようにしましょう。
感情的な発言や他相続人への非難 遺産分割はあくまでも財産上の問題です。感情的な発言は他相続人への非難は何ら有利にならないばかりか、裁判所の心証が悪くなり調停に悪影響を与えます。
調停委員や裁判官への暴言 調停では調停委員を通じて相手の話を聞くため、調停委員が相手の見方をしているような錯覚をすることがあります。だからと言って、調停委員に暴言を行うと裁判所の心証が悪くなり調停に悪影響を与えます。
財産の隠匿・処分 財産を隠匿して調停を行うと返還請求をされたり、裁判所の心証が悪くなり調停に悪影響を与えます。
判明している財産や心当たりのある財産は、小さなものであっても裁判所に伝えるようにしましょう。

遺産分割に関するお悩みは当事務所にご相談ください

ここまで見てきた通り、遺産分割調停は、準備も進行もかなり大きな負担があります。
負担の観点からも、適切な権利実現の観点からも弁護士に依頼することが望ましいです。
遺産分割の手続きで少しでも不安や負担を感じたらお気軽にお問い合わせください。

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